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一種の原点回帰

最近特殊なものを書こうとし過ぎていたことに気付いた自分。
ってことで……ある種の原点回帰です。

まぁ原点回帰って言っても自分の本当に原点である悪乱を書くわけではありませんがw

思いついただけなあげくにネタとして面白いかはなんとも言いがたいですが、昔一番書いていた組み合わせです。
だから多少おかしくてもこれが自分なんですw

一応魔理霖なのかな?

では追記からどぞ~。



















『好きなモノ』



「そういえば香霖って誰か好きになったことあるのか?」

それは昼下がりの香霖堂で突然魔理沙がした質問であった。
その前後にそれに繋がるような話しがあったわけでもなく、本当に脈絡のないところから出てきた質問だ。

「随分と唐突だね魔理沙。その質問に何か意図はあるのかい?」

「特にないぜ。何となく気になっただけだ」

「好奇心で聞くようなことじゃないと思うけどね」

霖之助がわざわざ分かりやすくため息をついているというのに魔理沙は気にした様子はなかった。
それを見てまた深くため息をついた霖之助であったが、また目線を先ほどまで読んでいた本に移した。

「おいおい人の質問に答えずに読書か?」

「答える必要がない質問だからね。この本の方がよっぽど大切だ」

「酷い奴だぜ」

言っていることと違い特に魔理沙の表情には気にした様子はなかった。
本当に本人としてもふと気になっただけなのだろう。
それで良かった。
本気で聞きたければどうしても言わそうとする魔理沙に対して霖之助は真剣に安心していた。
言いたくないわけではないが、出来れば言わない方が波風はたたない。

「それで好きになったことはあるのか?」

霖之助はここで自分の考えが甘かったことに気付いた。
わざわざ霖之助がはぐらかした時点で魔理沙が興味を持たないはずがないのだ。
それが年頃の女の子である魔理沙なら当然である。

「ふぅ……そんなことを聞いてどうするんだい?」

「特に意味はないぜ。聞きたいだけだ」

割と誰でも知っていることだが、魔理沙はかなり頑固である。
押してもダメなら尚も押してみろという信条を持つ彼女が簡単に引くはずはなかった。

「わざわざ聞かせることじゃないんだがな……」

「なら隠すことでもないんだろ?」

「揚げ足取りは良くないよ」

霖之助がいくらはぐらかそうとしても魔理沙は食い下がる。
どうやら霖之助がはぐらかそうとする度に魔理沙の興味は増しているようだった。
これはもう無理か。
そう思った霖之助はあからさまにため息をつきながらも本を置いた。

「僕はね魔理沙。今も恋をしているんだよ」

「へっ……?」

いきなり話し始めた霖之助に呆気に取られる魔理沙。
もしかしたらいきなり話し始めたからではなく、内容が内容だったから驚いたのかも知れないが。

「それは昔から僕の近くにあってね。一時は離れていたこともあったけど……大切なモノだ」

「……あ、あぁ」

霖之助が話す度にどんどん魔理沙の顔が赤くなっていく。
その様子に気付いていないのか、霖之助は頬杖をついたまま話を続ける。

「たまにじゃじゃ馬なこともあるけどね。それが僕にとっては可愛くてね。どうしても離せないものさ。僕の生きがいと言っても

良い」

「…………」

「それで僕はこうやって店を……魔理沙?」

やっと魔理沙の様子が変なことに気付いたのか、霖之助の目線が魔理沙に向く。
一方の魔理沙は頭から煙でも出るかと思うくらいオーバーヒートしていた。
そしてゆっくりとロボットのように箒に跨るとギクシャクしたまま霖之助の方を向いた。

「じゃ邪魔したぜ!」

一瞬にして香霖堂から飛び出していく魔理沙。
あまりの速さに豪風が巻き起こり、商品が飛ぶが霖之助も呆気に取られ動けなかった。
後には完全に壊れてしまった扉があるばかりである。

「全く……一体どうしたんだ」

魔理沙が何故あんな風になったのか分からない霖之助は荒れた店内を片付けながらグチグチと呟いていた。
そんな時突然店内に人影が現れた。

「それでその相手は誰なんです?」

「……きみも聞いていたのか。盗み聞きはしないで頂きたいな」

突然話しかけられたにも関わらず霖之助は驚いた様子もなく声の方を振り返った。
香霖堂に不法侵入する相手は数知れないが、扉も使わず入って来れるのは一人だけだからだ。
そして霖之助の予想通り、不法侵入者は紫であった。
胡散臭い笑みを浮かべたまま、スキマに座ってこちらを見ている。

「だって気になるじゃないですか。あの霖之助さんの好きな人」

「ふぅ……僕には好きな人なんていないよ」

「へ?」

霖之助のため息混じりの言葉に紫が胡散臭い笑みを崩した。
あまりに予想外の言葉に流石の紫も驚きが隠せなかったのだ。

「で、でもさっき……」

「恋はしてるよ。こういった外の道具にね」

言いながら落ちていた外の世界のパソコンという式の使用法が書いてあるという書物を手に取る。
霖之助の言葉に今度は紫が呆気に取られていた。

「外の道具は昔から興味があったけど霧雨の親父さんのところで修行してる時は触れなかったからねあの時は苦労したよ。それに

使い方が全く分からないのも良い」

「……まぁそんなことだと思ったわ」

本気で呆れたように胡散臭い敬語を忘れて呟く紫。
それに対して霖之助は不思議そうな顔をしていた。

「……?どういう意味だい?」

「いいえなんでもありませんわ。それじゃ……」

疲れたように紫はスキマへと戻っていった。
後に残された霖之助は不思議そうな顔をしながらも、店内の片付けを続けていた。
自分が思いっきり爆弾を落としているとは知らずに。




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