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やっと完成

ほっとんど手直ししてないくせに超時間かかったなぁ魔界○○w

でもまぁ必死こいて追記とちょっとの手直ししたんで見たければどぞw

そしてウタカタさんお待たせしました!
ええお待たせしまくりました!
まぁもう待ってるかどうか分からないですがw

拍手返信はいつも通りなし。
いやしてくれる人はいるみたいですけど……コメはたまにしかないからね!
というわけでさっさとSSにいきましょうか。

ではでは魔界○○をどぞ~。










『他界の民』


「……まさかこんな形でお世話になるとは思いませんでしたよ。何が目的です?八雲紫。いや……八雲紫様」

「紫様で良いわよ。それに目的何かないわ……ただの気紛れ」

「怪しいことこの上ないですね」

「別に疑われても構わないけど……じゃあ置かない方が良いかしら?」

「……分かりましたよ」

マヨイガで会話する二つの影。
一つは八雲紫。
そしてもう一つは……幻想郷では見慣れぬ男性だった。
彼の名は○○。
ちょっとした理由から紫に拾われた変わり種である。

「藍達とも仲良くね。これから一緒に住むんだから」

「ええ分かってます。癖は抑えて、仲良くさせて頂きます」

「そうして頂戴」

紫が進んで行った先、襖を開けるとそこには藍と橙がいた。
二人とも正座で座っている。

「今日からこの○○を家に置くわ。面倒を見てあげて」

「はい」

「は、はいっ」

いつになく真剣な様子に、藍はきちんと返事が出来たが、橙はどもってしまっていた。
ここまで真剣な態度も珍しいからだ。

「……○○と申します。ある理由から紫様に拾って頂きました。以後、宜しくお願いします」

おかしな青年である○○。
これが始めての対面であった……。















「紫様、朝でございます」

「ん~……私は朝から起きるのは……」

「朝でございます。藍さんから起こすよう頼まれています」

「……分かったわよ~」

あれから数週間。
○○はすっかり八雲一家に馴染んでいた。
そう、こうやって紫の起床を藍に任せられるほどに。

「……むぅまだ眠いんだけど」

「起きるまで何度でも」

「ぅう……あなたが来てからゆっくり寝られないわ……」

何処となくある○○の迫力に、紫は渋々布団から身を起こした。
そうこれが藍が紫の起床を任せてる理由なのである。
○○の持つ謎の迫力は、紫の起きたくないという意思を軽く勝るのだ。
おかげで紫はきちんと起床するようになっていた。
無論、紫にとってもきちんとした睡眠は取っているのだが。

「起こして来ましたよ藍さん」

「ああ悪いな○○。全く、きちんと起きて下されば良いのに」

「藍の意地悪……」

引きずるように紫を連れて来た○○に、藍は苦笑していた。
当の本人である紫は嘘泣きの構えだ。

「阿呆な芝居してないで、顔を洗って来てください。橙に示しが付きません」

「う……は~い」

○○にあっさり嘘泣きを見破られ、トボトボと紫は顔を洗いに行った。
基本的に八雲一家は橙を引き合いに出されると弱いのだ。
それだけ、橙が愛されているのだろう。

「紫様にも困ったものですね藍さん」

「……まぁお前の紫様に対する強さもある意味困り者だが」

苦笑し合う藍と○○。
お互い違う理由での苦笑だが、何となく通じ合えていた。
そう、一番始めに○○と仲良くなれたのはなんと藍であった。
始めこそ警戒が強く、まともに会話すらなかったのだが、紫に対する態度などを見て少しづつ警戒を解いていったのだ。
そして通じることの多かった二人は、割りとすぐに打ち解けることが出来たというわけである。
そして藍が打ち解けたことにより、橙からの警戒もなくなり、すぐに八雲一家に馴染むことが出来たのであった。

「お兄ちゃん、藍様おはようございます!」

「橙おはよう。ほら紫様と顔を洗っておいで」

「はーい」

今ではお兄ちゃんと呼ばれ、○○は橙に懐かれていた。
そんな様子を藍が微笑ましく見守る。

「橙もすっかりお前に懐いたみたいだな」

「あの子が良い子だからですよ」

お互い軽く会話をしながら朝食の用意をする。
その様子はまるで。

「新婚の夫婦みたいねぇ」

「!?」

戻って来た紫の一言に藍の顔が沸騰した。
本人にも自覚はあったらしい。
しかし一方の○○は平然とした様子だ。

「はいはい紫様。藍さんをからかうのは止めてください」

「相変わらずつまらないわねぇ」

○○の反応自体は予想通りだったらしく、紫は特に気にした様子もなく座った。
だが藍はまだ機能不全だ。

「ほら藍さん。あなたの赤い恥ずかしがってる可愛らしい表情が見れたのは個人的に嬉しいですが、紫様の言葉は7割聞き流すべきですよ」

「はっ!す、すまない○○……ん?」

サラッと問題あることを言いながら○○は藍の肩を揺さぶった。
肩を揺さぶられたことにより、藍は正気に戻ったようだが、何か引っ掛かったようだ。

「おい○○今何かおかしなことを……」

「藍さん。橙が戻って来る前に準備を済ませちゃいましょう」

追求されない間にとっとと○○は話しを進める。
おかしいと思いながらも、藍はその言葉に従うようだ。
そんな二人を、紫は相変わらずうさん臭い笑みを浮かべながら見ていた。















「○○。今日は私の共をして頂ける?」

「勿論構いませんが、藍さんではいけないのですか?」

橙も揃って朝食も済んだ所で、不意に紫が不思議なことを言い出した。
別に藍ではなく、○○を連れて行く意味などないはずなのだ。

「今日は藍じゃダメなのよ。ほら行くわよ」

話し半分でさっさとスキマを開く紫。
目線で後片付け中の藍に問い掛けたが、藍もまた良くわからないようだ。

「……分かりました。今参ります」

藍にも分からないのなら仕方ない。
そう思った○○は紫の後を追ってスキマに入った。
















「……ここは?」

「ついて来れば分かるわよ」

スキマから出た先は石の階段の中腹辺りだった。
ロクな説明もなく、紫はまたも歩いて行ってしまう。
が、そこで驚くべきものを○○は見ることとなる。

「グホォッ!?」

突然石の階段の上の方から、爆音と煙と共に人らしきものが落ちて来たのだ。
そいつはそのまま階段を転げ落ちてくる。

「……なんですかあれ?」

「相変わらず仲が良いわね~」

紫は全く質問の答えを出してない。
しかし○○は気にせず冷静な様子で転がってくる人物を眺めていた。

「れ、霊夢の奴割りと本気でやりやがったな!」

そう叫び、転がって来ていた人物は階段の途中で体勢を立て直した。
良く見ると、幻想郷では見慣れない青年だった。
そして青年は紫と○○に気付く。

「うわ!ゆ、紫さん……」

「はぁ~い」

あからさまに紫の顔を見て、嫌そうな顔をする青年。
どうやらまた紫の犠牲者のようだ。

「紫様、お知り合いで?」

「えぇこの子は●●。この神社に住む……まぁ居候よ」

「……神社ね。予想はしてましたが、ココが博霊神社ですね?」

チラッと●●の顔を見た後、紫の方に嫌そうな顔を向けた。
当の本人である紫は涼しげな顔だ。

「ここは確かに博霊神社だけど……アンタは?」

「俺は……○○。紫様に世話になってるものです」

少しだけ素っ気なく○○は●●に返事をした。
どこかいつもより刺々しい。

「紫さんの……?」

「まぁそう嫌な顔をする気持ちは分かりますが、そんな顔をしても紫様を喜ばせるだけですよ?」

「○○はいつも失礼ね。私はそんなので喜んだりしないわ」

「あぁそうでしたね。嫌そうな顔くらいではダメですか」

「…………」

紫相手に皮肉を言っている○○に唖然とした様子の●●。
そんな●●を気にせず二人の口戦は続く。

「というか俺をこんな所に連れて来てどうするつもりです?売り渡しでもする気ですか?」

「勿論そんなことしないわよ。私が拾った意味ないじゃない」

「紫様ですからね。ただの気紛れでやりかねません」

「ん……それは確かにやるわね」

「……いい加減に真面目に答えないと今日の夕飯は紫様だけ抜きです」

「ちょ……そ、それは関係ないでしょ?それに作るのは藍よ?」

「藍さんに頼んでおきます。さっきのこともありますから。きっと聞いてくれるでしょう」

「う……」

「……真面目に答えてくれますね?」

「……分かったわよぉ」

どうやら今回の口戦は○○の方に軍配が上がったようだ。
紫は少しの間いじけたような表情をしてたが、不意に表情を戻した。

「説明は不要ね。来なさい、悪いようにはしないわ」

「……ふぅ」

紫の真剣な口調と表情。
そして何より胡散臭さの消えた雰囲気。
それを見た○○は軽くため息をついた。

「始めからそうしてくれれば無駄なことをしないで済むんですよ?」

「あら?それじゃ面白くないじゃない」

「だから……」

「えっと……一緒に行きます?」

またも言い合いが始まりそうな所で●●が口を挟んできた。
すっかり慣れない敬語みたいな口調になってしまっている。
自分の苦手な相手である紫と対等に会話している○○に困惑しているのだ。

「あぁお構いなく。ただそうですね、一緒に行きましょうか」

「あ、はい……」

「ふふっ~」

●●が先導し、○○が余裕の表情で後を追う。
そんな二人を紫は妙に楽しそうな笑みで見ていた。










「れ、霊夢~?」

少しだけ怯えた様子で神社の奥に向かう●●。
その間○○は少しだけ興味深そうに、神社を見渡していた。

「ここが博霊の巫女のいる神社……ですか……」

「えぇ……どうかしら?」

「掃除の出来はまぁまぁただ荒い所も多々……何人か別に掃除してるんでしょうね」

「……そういうことを言ってるんじゃないんだけどね」

珍しく紫が置いてかれている状態になっていた。
まぁこれほど変わった奴ならば当たり前かもしれないが。
とその時、前にいる●●の元にこの神社の主、博霊の巫女こと博霊霊夢が姿を現していた。
こちらには気付かずに、何か少し怒った様子で●●と会話している。

「……あの妖怪の青年は博霊の巫女のご友人で?」

「友人と言うより……そうねぇ愛を」

「あぁ恋人ですか」

少しだけ乙女モードになろうとした紫をサラッとかわしながら○○は、霊夢と話している●●を眺めていた。
いや●●を眺めているのではない。
少しだけ真剣な表情で○○は●●の奥にいる霊夢を見ているのだ。
と霊夢もまたこちらに気付いたのか、話しを切り上げてこっちに歩いてきた。

「紫?……それに見慣れない奴連れて何か用?」

「あら、私と霊夢の仲じゃない。用がなくても来るわよ」

不機嫌なのか、いつもより更に嫌そうな顔をして対応する霊夢。
だがやはりと言うべきか、流石と言うべきか、紫は全く持っていつもの調子で答えていた。
そんな紫の態度に呆れたようにため息をつくと、霊夢の矛先は○○の方に向いた。

「紫の知り合いなら持ち帰ってくれない?迷惑だから」

「……まぁ紫様には何を言っても無駄でしょう。俺が言っても……ね」

何故だかは分からないが、○○の態度は少し固かった。
霊夢のことを博霊の巫女と呼ぶことにも何か理由があるのかもしれない。

「紫様はあぁいうモノと思っていた方が疲れません」

「モノとはレディに対して失礼よ?」

「あぁ少なくとも俺は、起こさないと夕方過ぎまでぐっすり寝ている人をレディとは呼びません」

「何と言うか……随分と変な奴ね」

「えぇまぁ。あなたもなかなかですけどね博霊の巫女」

紫との軽い絡みで緊張が解けたのか、○○の口調は紫に対するものに近くなった。
きっとこれが彼の素に近いのだろう。

「……なにその呼び方?」

「いえ別に。別にもうそう呼ぶ必要はないんですけどね。それに名前を良く知りませんし」

「博霊霊夢よ。さっきうちの居候が呼んでたでしょ」

流石に博霊の巫女と呼ばれるのは嫌なのか、霊夢はきちんと名前を教えた。
それに対して、○○は別に感謝の顔すらしない。

「博霊霊夢ですか。じゃ霊夢で良いですね。年下ですし呼び捨てで」

「……別に良いけど何か引っ掛かるわね」

「気のせいですよ気のせい」

「……それにしてもこいつは」

「○○と申しますよ。霊夢」

「……○○は一体何なのよ?また外から流れて来たわけ?」

どこか引っ掛かる○○の言い方を出来るだけ気にしないようにしながら、霊夢は話しをうさん臭い笑みを浮かべている紫に振った。
だが紫は話しを振られても、うさん臭い笑みを止めない。

「外から流れて来たわけじゃないわよ。ただまぁ……元々は幻想郷の住民じゃないわね。来たのもつい最近だし」

「外から来たわけでもなく、幻想郷の住民でもない?」

紫の不思議な言い回しに、疑問そうな顔をする霊夢。
そして当の本人である○○もまた、紫のようなうさん臭い笑みを浮かべていた。

「……じゃあどこの奴だって言うのよ」

「あなたも知ってる場所ですよ霊夢。そう俺の生まれた場所は……」

この時○○の口から出た言葉は霊夢を驚愕させるのに十分であった。
そう、まさか○○があんな場所の出身だとは思っていなかったのだ。

「魔界です」

「……は?」

「だから、貴女達が散々荒らして行った魔界の住人なんですよ。あの時俺は会えませんでしたがね」

冷たい目線で霊夢を見る○○。
一方霊夢は軽く唖然とした様子だった。
それはそうだろう。
今頃になって魔界からなどと言われたのだから。

「……それで何の用なのよ?」

とりあえず深く考えるのを止めたのか、霊夢は○○に対して当然の問い掛けをした。
だが○○は何故か軽く肩をすくめる。

「そんなこと俺が知るはずないでしょう。俺は紫様に連れて来られたんだから。んでどうなんです?紫様」

「だって面白そうじゃない」

紫の言葉と同時に霊夢から札が投げられたが、紫は事前に予測してたらしくスキマに逃げていた。

「今日は軽く挨拶をさせようと思って。これからは○○も幻想郷の住民よ」

「じゃあ他行きなさいよ。面倒だから」

「もちろん行くわよ。今日中に大体の場所に挨拶行くんだから」

スキマから少しだけ体を出して本当のことを言う紫に疲れた様子でため息をつく霊夢。
そんな二人の様子を見ながら、○○は小さく、本当に小さくため息をついた。













「……全くもって意味不明ですね紫様。人を疲れさせて楽しいですか?」

「そこまで趣味が悪いつもりはないけど……」

「じゃあ終わらせてください」

○○がこう言いたい気持ちも最もである。
半ば追い出されるような形で博霊神社から帰り、次は山の上のもう一つの神社への挨拶。
そして山を降り、紅魔館の方への挨拶。
幻想郷に来てから初めて見る普通の人の里の守護者への挨拶。
更に竹林の中の永遠亭に住む住民への挨拶。
わざわざ霊界まで行っての白玉桜への挨拶。
そして先ほどまではもう一人の魔界への侵略者である魔理沙の所に行っていたのだ。
まぁ正確には魔理沙がいたのは香霖堂だったわけだが。
おかげで時刻はもはや夜。
紫がいるためか妖怪は襲っては来ないが、魔法の森にいるのは危険な時刻だ。

「次で最後よ。本日のメインディッシュ」

「……既に物凄い嫌な予感しかしませんが、まぁ良いでしょう」

逆らっても意味はない。
それが分かっている○○は、紫の後に従い魔法の森へと進んで行った。
そして魔法の森にある一件の家に辿り着く。

「ここが最後よ。さぁ開けなさい」

「……本当に怪しいですね。そもそも紫様がスキマで連れてくれば良いものを」

疑いのまなざしを紫に向けながらも、○○は扉をノックした。
すると室内から少し物音が聞こえ、扉が開く。

「……誰?この幻想郷に扉をノックするような奴がいるとは思わなかったけど」

「はぁい」

中から出て来たのは魔法の森に住むもう一人の魔法使い、アリス・マーガトロイドであった。
アリスは客が紫だとわかった途端に嫌な顔をする。

「……一体何の用?用事がないなら帰って」

「あらそんなこと言って良いのかしら?ノックした人物は私じゃないのに」

「…………」

そう言われて始めて扉の前にいる○○に気付いたのか、姿が見えるように扉を完全に開けた。
そして一瞬でアリスの表情が固る。

「え……?」

「……まさかここまでやりますか八雲紫。俺が今一番会ってはいけない相手に会わすとは」

素で怒っているのか、○○の紫に対する呼び方が少し違っていた。
固ってるアリスよりは些かマシだが、○○も随分と動揺しているようだ。

「う、嘘……なんで○○がここに」

「ふぅ……まっ元気そうで何よりです。アリス様」

まだ呆然としているアリスに対して、些か余裕のある○○は少しだけ笑っていた。
その笑顔は苦笑混じりながらも、どこか嬉しそうだ。

「……本当は嬉しいのよねぇ」

「それ以上言うと、次の朝食は紫様だけなしです」

「レディに対して」

「先ほども言いましたが、貴女はレディではありません」

「すぅ……はぁ……すぅ……」

またの言い合いの中、アリスは深呼吸をしていた。
そして落ち着いてきたのか、○○を睨むように見る。

「質問に答えて○○。なんで幻想郷に来てるの」

「……アリス様が心配になって来た……と言ったらどうします?」

「……お母さんに言って追い返してもらう」

「おやおや、アリス様に嫌われてしまってますか。まぁ神綺様に言っても無駄ですけどね」

「な、なんでよ!それになんでその妖怪と……」

「俺は今八雲一家の世話になっているんですよ。それに魔界にはもう帰れません。そういう約束ですから」

「はぁ!?」

妙に慣れた感じで会話する二人。
気のせいかもしれないが、アリスの様子がいつもより荒い気がする。

「というか……その言葉遣いはなんです?俺はアリス様にそんな教育をした覚えはありませんよ?」

「っ!ご、ごめんなさい!」

いきなり変わった○○の雰囲気にアリスは謝っていた。
いやこれはもう……条件反射のような雰囲気だ。

「ふ~ん」

「って○○だっておかしいじゃない!何よその俺って呼び方!」

「…………」

「何も言い返せな」

「そうですね俺もおかしいです。まぁ挨拶は終わりましたから帰りますよ紫様」

そう切り返し、○○は紫の返答も待たずに、アリスから背を向けて歩き出した。
その様子にヒートアップしかけてたアリスの表情もキョトンとしたものになる。

「あら良いのかしら?」

「ここが最後だって言ったはずです。さっさと帰りますよ。藍さんがきっと待ってます」

「……はいはい。じゃあね~」

「ちょちょっと待ちなさいよ!○○!」

○○がアリスの静止の声も聞かずスキマに入っていく。
紫もまた、ニヤニヤと笑いながらスキマへと消えていった。
後にはただ、何故か叫び続けてるアリスだけが残されただけであった……。









「あんなので良いのかしら?愛しのお姫様との再会を」

「……またそういう。良いんですよ、俺はもうアリス様と会う必要はないんですから。それに」

「それに?」

スキマから出てすぐ、○○は紫の方へと振り返った。
その表情はこの幻想郷に来てから初めて見る、物凄い優しげな笑顔であった。

「アリス様が元気にしているのを確認出来ただけで十分です」

そう言ってマヨイガに入っていく○○。
ちょっと不意を突かれた紫はしばらくぼんやりしていたが、不意に優しい笑みを浮かべ紫もまたマヨイガへ入っていった。











これは一人の人形の操り手とその教え子の物語。
幼き頃、全てが平和だった頃に交わした約束。
それは操り手にとっても教え子にとっても大切な約束。
だが時とは残酷であり……約束の意味をなくした。
そしてこの物語はまた幻想郷にて繰り返される。
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